頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術 [Kindle]

著者 :
  • サンクチュアリ出版
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感想・レビュー・書評

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  • audibleにて

    六つの影響力が活用されていて面白かった
    商談のクロージングテクニック総集編としても良い内容

  • ・撤退ラインをメモしておく
    ・トーク力なんかに頼らない
    ・常に敵はいないと考える

    ・危険人物にこそ借りをつくる
    ・満腹を狙う
    ・決定前提で詳細を聞く
    ・1回持たせる
    ・反論せずに、完璧かどうかを確認する
    ・あえて反論して揺さぶる
    ・相手の決断をほめちぎる

  • 色々なコミュニケーションに対して、
    心理学や論文等の文献を紐づけて紹介してくれる本。
    分かりやすい部分と分かりにくい部分があったが、
    それは読む側の経験有無によるものかなとも感じた。
    割合としては分かりやすい部分が多かったので、
    コミュニケーションの場面で活用出来てると思いたい。

    【勉強になったこと】
    ・対人的知能
     他人を理解して、口頭や文字でコミュニケーションを
     取る能力のこと。

    ・頭の良い人の交渉に隠された5つの特徴
     開始と終了を気づかせない
     相手と対立しない
     自分の身を守ることが最優先
     All-Winを目指す
     目的にフォーカスして手段を選択する

    ・基本的には「得します」より「損しません」の方が
     交渉では優位になる。

    ・相手の専門性の見抜き方
     ①定義を尋ねる
     ②具体例を確認する
     ③最先端を尋ねる
     ④逆に起源を尋ねる
     ⑤独自性を尋ねる
     ⑥矛盾を突く

    ・反対したいとき、こちらに合わせて欲しいときは、
     明確に違いを提示したほうが効果的。

    ・ゴルディロックスの原理
     別名「松竹梅の法則」で、3つの中から真ん中のものを
     人は選びやすいという心理作用のこと。

  • 「交渉」の重要さと、いろいろな場面で使える交渉術を学べる本です。
    ビジネスでもプライベートでも、対人関係がある限り、何らかの「交渉」が行われています。
    相手に勝ちたいという視点になりがちですが、重要なのは、生じている問題に対して「共通の利害」を見つけることです。
    共通の課題に立ち向かうというスタンスになれば、交渉は一気に進むことが、具体的な多くの交渉術とともに紹介されています。
    悪用にならない使い方の注意点、自分がそれを仕掛けられた際の防御法も紹介されているのが、他の交渉術の本より面白い点です。
    交渉が自分にとって望ましい結果にならないと悩む方が読んでみると、その解決のヒントが見つかりそうな1冊です。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

    「譲れないものの明確化、手に入るものの重要度の明確化、敵は『生じている問題』と認識(×相手)、交渉の余地や素材は『ある』と思えば必ず見つかる、自分を『交渉の達人』と思い込む、という5つのマインドセットができていると、『軸』が定まり、自信を持って交渉できる。」
    「相手の情報をどれだけ把握しているかで結果は大きく変わる。まずは相手に関心を持つ。集めるべき情報は、価値観や人生観、仕事でのスタンス、生い立ち、相手が持つ交渉内容に関する知識やスキル、相手を取り巻く環境、ニュース(人間関係や所属組織の情報)など。」
    「交渉中に最も重視すべきは、お互いの『立場』より『利害(利益や損害)』。交渉のコツは、『共通の利害』を見つけ、そこにお互いの意識が向かうよう促し、お互いの利害をできる限り実現できる合意を目指し、話し合うことに尽きる。『なぜ?』を考えると、見抜きやすい。」
    →「共通の利害」を見つけることは、ビジネスでもプライベートでも、どんな場面においても重要です。敵は相手ではなく、「生じている問題」。相手が抱える問題の本質、その前提となった状況を「なぜ」の視点で考えることは、非常に有効だと思います。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ・頭のいい人は、対人関係を「交渉」でつくっている。交渉とは、ある問題や議題について相手と話し合い、丸め込まれることなく自分にとって有利な合理に至ること。「頭のいい交渉術」を身につけると、有利な合意を得ながら、交渉相手と人間関係をより良くできる。
    ・交渉は日常生活のいたるところにあふれているので、「頭のいい交渉術」を身につければ、人生の問題の全てを解決できるといっても過言ではない。「頭のいい交渉術」が上手くいくと、相手は「こちらの提案に乗るしかない状態」になる。
    ・人には自由になる権利と同時に、幸せになる権利もあるが、その権利を上手く使えている人と、そうでない人がいて、その最大の違いは交渉術にある。弱くて不自由な立場の人こそ交渉術は必要。

    ○守るべきルール
    ・そもそも「交渉」とは、「利害関係が生じている人たち同士で話し合うこと」。頭のいい人には、自然体で相手に交渉の開始と終了を気づかせない、相手とぶつからない、身を守ること最優先、目指すは“All-Win”、目的にフォーカスし手段を選択、という5つの特徴がある。
    ・譲れないものの明確化、手に入るものの重要度の明確化、敵は「生じている問題」と認識(×相手)、交渉の余地や素材は「ある」と思えば必ず見つかる、自分を「交渉の達人」と思い込む、という5つのマインドセットができていると、「軸」が定まり、自信を持って交渉できる。
    ・相手の情報をどれだけ把握しているかで結果は大きく変わる。まずは相手に関心を持つ。集めるべき情報は、価値観や人生観、仕事でのスタンス、生い立ち、相手が持つ交渉内容に関する知識やスキル、相手を取り巻く環境、ニュース(人間関係や所属組織の情報)など。
    ・交渉中に最も重視すべきは、お互いの「立場」より「利害(利益や損害)」。交渉のコツは、「共通の利害」を見つけ、そこにお互いの意識が向かうよう促し、お互いの利害をできる限り実現できる合意を目指し、話し合うことに尽きる。「なぜ?」を考えると、見抜きやすい。

    ○覚えておくべきセオリー
    ・交渉では「これだけ時間、手間をかけたから」といったサンクコストが影響し、合理的な判断を邪魔しがち。自分は陥らないようにしつつ、巧みに仕掛け、交渉を優位にしたい。損切りのライン決め、将来的な機会損失の洗い出し、ベストな代替案の用意が身を守るために有効。
    ・自分から率先して「貸し」をつくりにいって、返報性の原則を交渉で活かしたい。早い段階での譲歩が最適。自分にとってたいして重要でないが、相手にとって重要なポイントを探したい。身を守る上では、将来返すなどを含め、できるだけ「借り」を作らないようにしたい。
    ・人間は損を回避したい傾向があるので、相手に条件を提示するとき、得られるメリットよりもデメリットが避けられることをアピールしたい。リスクの捉え方は、人によって「獲得のチャンス」か「回避の対象」かに分かれるので、相手のタイプに合ったリスクを提示する。
    ・人は自分の抱えるモヤモヤを解消してくれる人を信頼する。意図的に相手の中に認知的不協和を起こさせ、その解消に役立つ情報を提供するサポートを行うとよい。自分が認知的不協和を感じた時は慎重になり、感じている何となくの決定や行動を実行すべきでない。
    ・ビジネスの場での交渉でも「経済的な利益」だけが合意の動機づけになるわけではない。人とのつながりや認められたい気持ちが交渉の行方を左右することもある。達成目標は人によって違うので、相手がどのタイプかを知り、そこに軸を置きながら話し合いを進める。

    ○対人関係のステップ別交渉術
    ・まず相手が絶対に肯定してしまいそうな気軽な質問を数回行うと、本命の提案に入る前に、その場で同意しやすい肯定的な空気ができる。使いすぎは怪しまれるが、相手の回答をオウム返しして同調する姿勢を示すと効果的。防衛時は、本来の目的を思い出したい。
    ・信用を得やすい人は、(話し手の利益を強調しないことで)「信頼性」を高める、自分の「専門性」をアピールする、エネルギッシュに話す、という3つの要素を話に盛り込んでいる。防衛時は、話し方と話している内容を切り離して考えるようにする。
    ・交渉相手は敵ではなく、一緒に合意を目指すパートナー。距離を縮めたいときは、あえて交渉相手と一緒に困難な状況に身を置いてみる。共通の敵を置いて、主語を“We”にすると、共に何かを成し遂げるというニュアンスが強まる。
    ・相手の本心を知りたいときに、ある程度の友好関係、信頼関係があれば、あえて相手の意見に反論してみる。相手との意見や考え方、嗜好などが異なるとき、それをどうにか一致させたいという気持ちがわき、人はコミュニケーションを積極的に取ろうとする。
    ・決定事項にかかわる相手の動きをコントロールするには、その人を議論に参加させた上で取り決めをして、決定事項を集団や組織の中で公開する。ポイントは、単純に参加させるだけでなく、必ず意見を出させて、相手に「自分も一緒に決めた」と思わせること。

    ○交渉相手タイプ別の交渉術
    ・相手の不足しているところを自分が補えるというアピールができれば、選ばれやすい。相手の不足や相違点を見抜き、それを相手が埋めたいかを見極めるのがポイント。ある程度の関係性を築いてからがよい。自分がそうされたら、それは他人に埋められるものか考える。
    ・敵対関係にある相手には、些細なことでよいので、あえてお願い事をしてみる。頼りにされたことで「承認欲求」が満たされ、次第にこちらに対し好意や親近感を抱き始め、いつの間にか味方に引き込むことができる。
    ・相手が自分の依頼を受け入れるという前提での質問から話を進めると、約束を取り付けることができる。人は質問されると、本来考えるべきことを後回しにしてしまう。相手の「都合」や「希望」を聞くと、自分自身のことなので回答を得やすい。使いすぎには注意する。

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著者プロフィール

犬塚壮志
教育コンテンツプロデューサー/株式会社士教育代表取締役
福岡県久留米市生まれ。元駿台予備学校化学科講師。
大学在学中から受験指導に従事。業界最難関といわれている駿台予備学校の採用試験に当時最年少の25才で合格。駿台時代に開発したオリジナル講座は、開講初年度で申込当日に即日満員御礼、キャンセル待ちの大盛況に。その講座は3,000人以上を動員する超人気講座となり、季節講習会の化学受講者数は予備校業界で日本一となる(映像講義除く)。また、年間1,500時間以上の講義を行う中で、多種多様なバリエーションの説明パターンを身につける。

「2021年 『あてはめるだけで“すぐ”伝わる 説明組み立て図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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