カラスは言った [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • ある日突然やって来たカラスから語りかけられる、というこの小説の紹介文から想像したような物語とは違ったけれど,楽しく読めた。しゃべる「カラス」(実は……)と「僕」二人の逃避行(?)であり、のほほんとしたロードノベル。部外者、当事者、関わること、信じること、について考えさせられる。主人公がどっちつかずでいるのは真摯なためであると共に、作家の思考のしなやかさによるものだと思う。そりゃ世の中、全て善悪すぱっと切れるわけでもないわな。しかし「僕」がすぐ人を好きになることよ(笑)。僕も丸森とカラスが大好きになった。

  • 読了。

  • ふむ

  • カラスが突然喋りだす。
    SNSの近未来物語ですね。
    ちょっとだけ、主人公の流されやすさにイラッとしましたが、登場人物達のSNSで発信しているキャラと実像のギャップをうまく表していくので、うまい設定だと思いました。
    カラスじゃなくて文鳥とかなら一緒に旅したいなあと思いました(笑)

  • ほんためで紹介されてたので。

    近未来。朝にベランダを見るとカラスがいて、「〇〇さん。森林戦線を突破されました!」と突然喋りかけられる。

    カラスはドローンで、長野県で山の持ち主から行政が山を取り上げようとしており、その持ち主を支援する活動家グループのカラスだった。
    活動家のボスが行方不明になり、ケータイのIDを追いかけてやってきた。が、主人公は活動家ではない。

    報道系youtuberにも追われつつ、豪華客船に乗っての仙台から名古屋までの逃避行などをカラスと行うことにより、カラスが好きになる。

    で、活動グループが逮捕されてカラスの中の人が55歳のおっさんだったが、面会に行ってやっぱり好きになり、出所したら一緒に遊ぼうとなって終わり。

    面白い話でスラスラ読めた。

  • 当事者なのか部外者なのかってなにが決めるのだろうか。究極言ってしまえば本人以外は全員部外者なのかもしれない。でも、そこに一歩踏み込んで関わっていくことも時には大切。そのためには、それなりの覚悟が必要にはなってくるが。

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著者プロフィール

1981年静岡県生まれ。天理大学人間学部宗教学科講師。東京大学文学部卒業,東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了,博士(文学)。2011-2013年,フランス政府給費留学生としてパリ・イエズス会神学部(Centre Sèvres),社会科学高等研究院(EHESS)に留学。2014年4月より現職。専門は宗教学,とくに近世西欧神秘主義研究,現代神学・教学研究。訳書に,『キリスト教の歴史 ―― 現代をよりよく理解するために』(共訳,藤原書店,2010年),論文に「もうひとつのエクスタシー ―― 「神秘主義」再考のために」(『ロザリウム・ミュスティクム:女性神秘思想研究』第1号,2013年),「教祖の身体 ―― 中山みき考」(『共生学』第10号,2015年)など。

「2016年 『ジャン=ジョゼフ・スュラン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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