キーエンス解剖 最強企業のメカニズム [Kindle]

著者 :
  • 日経BP
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感想・レビュー・書評

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  • キーエンスの会社理念は営業での当たり前を極限まで精度を上げて実行している。その結果人はつい楽なほうへ流れていってしまうがそこを会社全体で監視し、成長出来るようにサポートする仕組みができている。

  • 電子書籍。高収益・高給で有名なキーエンスは気になっている会社でしたので読みました。営業の(悪くいえば)しつこさとかはよく聞いていたので、それが、「仕組み」からきているのがよくわかりました。高収益をあげられる会社なので何か特別なことがあるか?といわれるとそうでもないのですが、会社としてのポリシーをしっかり仕組みに落とし込んで、それを「徹底する」。。。ということが非常に難しいけれど、重要なポイントなのだなと。要するにマジックがあるわけでなく、あたりまえのことをあたりまえにやることの重要性を再認識しました。

  • ★人は形にして見せてもらうまで自分は何が欲しいかわからない
    ★全員が基本的なことを日々怠らずに徹底できるかどうか
    ★会社の将来は、経営者だけで実現できるものではなく、社員がこれからどういう目標を掲げるのかということとその仕事ぶりによって決まる

  • なぜキーエンスは社員の平均給与が22,000万円と高く、営業利益率55パーセントという驚異的な数字をたたき出せるのか? 販促ポスターや本の帯に大きく書かれた問いに、納得できる答えを返してくれる本だった。豊富なエピソードやデータを用いて、なぜキーエンスが優れているのかということを丁寧に解説している。
     優れた雑誌の特集を読んでいるような読み心地。分かりやすいし、よくまとまっていて読みやすいけれど、大きな驚きや感銘を与えてくれる本とは言い難いので、その分評価は落とした。単なる個人の好み。
     帯や宣伝文句に惹かれた人は素直に買ってよいと思う。

  • 学校OBの講演会にて紹介されて読み始めた。

    私はキーエンスについて今まで全く知らなかったが、非常にわかりやすい。また、著者が実際の社員やOBに取材しており、生の声を聞けるという点でとても良かった。キーエンスの仕事に関する内容が大半を占めていたが、社風や仕事の合理性などは普段の生活にも活かせそうだと思った。学びのある1冊。

    私はまだ中学生で進路も決めていないが、こういう仕事に就くのもおもしろそうだと思った。将来の選択肢の一つにしたいと思う。

  • 驚異の高収益企業・キーエンスの強さの秘密を追った本。
    給与が高い会社であることは有名だが、BtoBの会社なので、どんな会社なのか、よく知らなかったしそういう人が多いと思う。ファストリの柳井社長に次ぐ日本で2位の大資産家になった創業者・滝崎武光氏も表に出てこない。本人もカリスマになる気はないとして、仕組みづくりと後継者づくりに取り組んできた人らしい。

    本書自体は文章がやや拙く、取材対象も限られている。が、キーエンスが工業向けのセンサーなどを多品種製造するメーカーであり、性能の高さとともに、コンサルティング型営業や業界の常識を打ち破る即日出荷で成功してきたこと、営業を始めとする社員が力を発揮できる仕組みづくりによって成長していることは、よく理解できた。

  • 高い収益率を誇り、社員の給与も高いということで知られているキーエンス社の中身に迫る一冊。直販、ロールプレイング、顧客のニーズ、情報共有、などどこの会社でもやられていることではあるが、キーエンスの取り組みとして異なるのは徹底的にやること、結果だけではなくこうしたプロセスへの貢献も評価されること、取り組みが文化として醸成されている(しかも日本だけでなく)、といったところが違うと感じた。
    仕事柄SFAの話に興味が惹かれたが、徹底的な入力、共有、評価というところまで確実にやり切ることが定着の術であることがよく分かった。
    決してカリスマ社長が築き上げた会社ではなく、社長が変わった後も高い成長率を誇ることは仕組みが備わっている証拠だと思える。
    この企業から学ぶことは多いと感じる。

  • 人は弱いものである
    という前提がありキーエンス流の仕組み化されたことを徹底的に行うということがわかった
    普通のこと、と言えば普通のことである
    それをみんなができるようになれば利益が上がっていく

    印象的なのは、顧客のニーズの裏のニーズを探ること
    顧客が欲しいものは作らない、売らない
    ということは大変勉強になった

  • 非常に興味深く素晴らしい本だと思う。

    個人的に、自己啓発系の本を読む回数がどんどん減っていて、それはジャンルそのものへの不信感がそうさせており、内訳は内容の矛盾/根拠の薄さ/故の再現性のなさ等と枚挙にいとまがない。しかし、この本はそれら評価を吹き飛ばす正当性/合理性/自己転用の価値に満ちている。

    まず本書の感想として、就活生や大学生が見ると、驚きは意外と少ないかもしれないと思った。しょうがないことだと思うが話のディテールを欠いている印象はどうしてもあるし、本書で解明される課題解決型営業・高付加価値・デモ実演などいわゆるキーエンス式仕事術は部分で見ていけば至極道理にかなっていて一見当たり前のことしか書かれていないからだ。

    多分、本書で得られる最も重要な情報はそこではない。なぜこれらを個ではなく集団で取り組み続けられているのか、この点を本書を通して学び自分なりに答えを持つことが重要であるように思う。

    なぜなら、規模の大小に関わらず、世の中の企業文化は道理にかなっていないことばかりだ。学生でも想像できる非合理的且つ非効率的なことが、なまじっか飯が食えているばかりに多様な企業文化として改善を検討されることもなく放置されている。

    その悪い代表事例を垣間見た経験がある。数年前、仕事でビジネスソリューションと関連機器を取り扱う業界最大手の会社に深く出入りしていたが、その会社での打ち合わせが酷かった。打ち合わせの出席人数の無駄な多さに始まり、権力争いの場かのようなポジショントークでしかない議論、裏根回しの必要性、極端な民主主義的合意の取り方など、どれをとっても全てが前時代的且つ非効率的で、業務効率化のソリューションを提供する側の企業しかも大手がこのレベルでなのかと愕然としたことがある。

    そのような会社とは打って変わって、キーエンスは、収益性に寄与しない取り組みを絶えず削除したり変更を加えて最適化できる隙に目を光らせる人材が育っている会社なのだろう。本書の節々でそのようなストイックさを私は感じた。これを属人的な習慣や文化とせず企業全体で制度化、仕組化しているところも抜け目がない。

    自分の能力や所属組織と彼らを比較するとその目的意識や行動力の差に絶望しそうになるが、読めば読むほど妙に希望が湧いてくるのは、キーエンスの教え自体が「性弱説」に基づき研鑽を積み団結することで高収益を達成しているということだろう。一介の成功者による再現性の低そうな主観的な教訓ではない、それが本書のせめてもの救いだと感じた。読書中、強く頭を殴られたような衝撃に何度も見舞われたが、それぐらいのインパクトがこの本にはあって、何か自分の糧にしたい欲求が芽生えてくる。近々でもう一度本書読み返し、類書も併せて読んでみて、これを自分を方向転換する良い材料とし、やれることからやりたい。

  • ●実行力(運用の仕組み化)
     性弱説に則り、必要なアクションを組織的に行えるようにインセンティブ、
     上司から顧客へのヒアリング call(happy call)、抜き打ち監査などを仕組み化

    ●商品企画
     マーケット規模(TAM)× 想定share、などはご法度。shareは結果論。
     潜在マーケットを狙っているのに既存マーケットからbreak downしても無意味。
     数十社へのヒアリング(実)を踏まえ想定顧客数などbottom upで数字を弾く

    ●即納へのこだわり
     半導体不足時には他社リプレイスの大きな武器に。
     CCCは実は”悪い”。仕入れ先へは手形より条件がよい現金で43日程度で支払い、
     債権回収は169日。日頃のsupplierとのWin-win関係の賜。

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