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感想・レビュー・書評
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『腐女子のつづ井さん』からタイトルを変えて登場した『裸一貫!つづ井さん』の完結巻。本作は、”推し”がいて、友達がいて、BLが好きで、漫画家でもある「つづ井さん」のハッピーなライフを描いたエッセイコミックです。登場するどの友達もみんないい人たちで、彼女たちがわいわい一緒に遊んでいる回はほんとに楽しそう。推しと握手する予行演習させてほしいって言ったら快く引き受けてくれるし、膝枕で耳かきしたいしされたいときもすぐ「やろう」と言ってくれる。漫画描いてみる?って聞くと「何ページくらい?」と返ってくる。誕生日のときもリモートで遊ぶときも何かしら”仕掛け”てくるし、みんなちょっとノリが良すぎるって。そんな感じで全5巻の中に作者の友愛とかユーモアがいっぱい詰め込まれており、読んでると「こんなふうに色んなことを楽しめたら素敵だな」とうらやましい気持ちになってくる。そしてそう思えるのはやっぱりつづ井さんの人柄があってこそで、楽しいことを探したり、誰かを喜ばせたいと思ったり、人からの好意を素直に喜んだりっていう、文字にするとあたり前のことのように思うことを(でも案外みんな忘れがちなことを)、出来ているからで、それが見ていて気持ちがいい。読んでる側も豊かな気分になってくる。5巻では和山やま先生と対談する回も収録されていて、この回のつづ井さんもやっぱりすごい。この巻で『裸一貫!』は完結するけど、たぶんそのうちまた帰ってきてくれることでしょう。というか最近は宇多丸さんのやってるラジオ番組『アフターシックスジャンクション』で漫画紹介をしていたり活動の幅を広げているようで、なんだかむかしの知り合いが頑張っているような気持ちになり嬉しくなるね(誰目線の話だ)。
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