- Amazon.co.jp ・電子書籍 (344ページ)
感想・レビュー・書評
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ヤクザと同和はもうダメなんですごめんねって話。この手のルポにありがちなエンタメ的な脚色を考慮するにしても、文化史として後世に語り継いで行きたい貴重な出版物だと思います。割と同和関係の本は読み漁ってきたつもりだけど、解同ではない人権団体から問題を捉えてるってのがなんとも食欲をそそりますね。同和問題なんてのはそもそも部落民の定義ってところからして専門家で意見が合ってないんだから、その時点で根本的な解決が不可能な問題だし、最も改善が必要であった生活レベルの差も今や完全に埋まってるんだから、センバツの21世紀枠みたいにお役御免で解消していく流れでいいじゃないか。別の問題にはなるけど、こどもの世話をしない親のせいでこどもが居場所求めてグレていくってのが不良少年の発生過程な訳ですが、大いに同和が関係してると思うんだよな。生活保護受給率の高いエリアは親が家にいて働かない家庭が均質的に多いだろうし、そこで生まれ育ったこどもたちの絆の強さとヤクザの身近さは想像もできんわ。ただこうした風景ももはや遺構で、まぁそりゃ供給元が断たれればおのずとヤクザも減るわな。シンプルな話。
どうでもいいけどここ20年で中学からヤンキーがいなくなりましたよね。あと河原にいた野良犬もいなくなった。生活を脅かすような危険なものに対する日本人の対策意識というのは時代と共により強固になっておりまして、その背景には生活レベルの均質化(特に最下層の底上げ)があるのではないかと思っとります。その象徴であるかのごとく漸次解消に向かっているのがまさに同和問題ですわね。同和がなくなれば日本から貧困がなくなる、とは言い切りませんが重要なファクターの1つではあると思う次第。
あと野中広務先生は神詳細をみるコメント0件をすべて表示