捨てられ花嫁の再婚　氷の辺境伯は最愛を誓う【電子特典付き】 (角川ビーンズ文庫) [Kindle]

著者 : まえばる蒔乃

• KADOKAWA (2023年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[シロさんの感想 · 2023年6月22日]

粗筋と表紙見て、平民で白い結婚？と意味がよくわからないけどレビュー評価良いなと思って購読。
両親が死んで兄が公爵家を継ぐことになるけど、兄は魔術師として国に縛り付けられて帰る事ができず、12歳のヒロイン一人になるからと国が他の魔術師の家に嫁がせる事を計画。既に次の嫁ぐ魔術師も決まっており、貴重な魔術師を産む道具として扱おうとしている国に兄が激怒。手を尽くし、領地を全てつけるから白い結婚で、とライバル侯爵家に嫁ぐことになる、っていやエグい。そりゃ白い結婚選ぶしかないわ。婚約者になる筈だったヒーローも隣国の王女との婚約が決まっていて助けることが出来ず、5年間白い結婚ではあるけど使用人のようにこき使われて、無一文で離婚して追い出されてからのお話だったけど、ヒロインもっと卑屈になっててもおかしくない境遇だったのに、真っ直ぐな心持ちなのは、執事から使用人に落ちながらも側でサイモンが護ってたからだろうな。兄もサイモンも元婚約者もみんな必死で陰で守ってきてて、ヒロインも守られるだけでいたくない、と向き合うのは前向きで良かった。
けどもうちょっとこう、ヒーローとヒロインの惹かれ合うというか切なくなる場面が欲しかったかな。
ザマア的には領地も取り戻せて良かったけど、真に悪い敵は相手の爺でもういなかったのが悔しいけどね。