わっしょい!妊婦 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 周りに出産する同世代が少しずつ増えてきて、そもそも自分が子供を欲しいのか?欲しくないのか?いつまでに決断するべきか?というのが、全く分からないと問題意識と焦りを抱えていた時にふとSNSでオススメ本として紹介されているのを見てすぐ図書館で借りて読んだ。

    妊娠、出産について著者の経験を綴ったエッセイ本で、いち妊婦かついち女性としての心理的な変化しかり、身体的変化しかり、さまざまな事がらを書いている。妊婦の時に気づく社会の不寛容さについても触れながら、リアルに、時に情熱的にそしてクスッとくるような表現で書かれていて、いまの私が必要としている本だった、今読んでよかったと思った。

    経験者の語ることは、いちケースとして「こういうこともあるんだ」とか「その不安を感じてるのは私だけじゃなかったんだ」と安心感をもらえるし、逆に、シンプルに別の意見・価値観を聞くことで自分の立ち位置を理解するのにも参考になった。

    自分の気持ちや考えと向き合うためになったことはもちろん、そもそも妊娠・出産について基礎知識や必要な手配などなど全く持って知らなかった私にはよく勉強になった。

    そういった悩みや需要を持っている人にはとっかかりとしてオススメできそうな本!

    (けどやっぱり、医療発展によるリスクは大幅に減っているだろうものの、出産を終えるまでの女性への身体的負担や前後での変化は自分が想像している以上なのだと思ったし、そのリスクを追ってまで、また社会の不寛容さによる大変さをもってしても、それ以上に子供が欲しいと自分は思う日が来るのか、もっと分からなくなってしまった。)

  • いやぁわかる。
    私も妊娠中、自分が女性であることをすごくネガティブにとらえたりもしたし、今も女性であることによる弊害について前より深く考えるようになったな。
    そして、エコーで子どもの性別が判明する時には、「女の子だったらかわいそうだな」と思ったんだけど、同じ人いた…!ということにちょっとほっとしたと同時に、いやぁそんなこと思う人が一定数いる社会って…と暗い気持ちになったりもした。

    小野さんの夫がとても協力的なのが伝わってきて非常にほほえましいし、仲良くていいですねぇとなった。まぁもちろん喧嘩もしてるし、お互いにそれなりに嫌な部分もそりゃあるんだろうけど。

    京都まで行って助産院で産もうとしてそして…!!というのも衝撃だったが、お産って本当、それぞれにドラマだよなというのを思い出した。

  • ただの女から「母親」という生き物になる違和感、マミートラックに乗せられる女の生きづらさ、人生の選択…などなど。妊娠することに対して幸せだけを感じる人は読まなくてもいいけど、少しでも不安や違和感がある人にはおすすめ。

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著者プロフィール

●小野美由紀(おの みゆき)
 文筆家。1985年生まれ。創作文章ワークショップ「身体を使って書くクリエイティブ・ライティング講座」主宰。著書に『路地裏のウォンビン』(U-NEXT)、『傷口から人生。〜メンヘラが就活して失敗したら生きるのがおもしろくなった』(幻冬舎)、『人生に疲れたらスペイン巡礼~飲み、食べ、歩く800キロの旅~』(光文社)、『ひかりのりゅう』(絵本塾出版)、『メゾン刻の湯』(ポプラ社)、『ピュア』(早川書房)ほか。

「2021年 『雨は五分後にやんで 異人と同人Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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