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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (566ページ)
感想・レビュー・書評
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『ラストシーンの余白が好き…』
ブロマンス小説を謳うとおり、前半パートは王道の学園青春ストーリー。主人公・鋼太郎と転校生・神威を中心とした健康男子たちの、宝石のようにキラキラした日々がコミカルに綴られる。ハイテンションでクセが強めの文体であるが、中盤までたっぷりページ数を費やして「せいしゅん」が描かれる。
そして注目の後半パート。世界は反転する。タイトルの雰囲気とプロローグの書き方から、ただの青春小説ではなくどこかでストーリーが転調することは予想できたが、まんまとミスリードにしてやられた。思いもよらぬシリアスな方向へと物語は進行していく。
世の中には綺麗事だけでは説明がつかないこともある。著者は難しいテーマに正面から向き合って力強い言葉を選んだと思う。とても感情を揺さぶられた。ラストシーンもその後を想像できるだけのパーツが散りばめてあり、多くを語らない余韻のある終わり方もよかった。
物語前半の盛り上がりから、後半にかけての展開は圧巻のひとこと。光と影の描き方が絶妙で、愛しさと切なさと心強さが混じり合い、印象に強く残る作品であることは間違いない。2024年の本屋大賞ノミネート作品に推したい一冊である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うーん
何かなかなか理解できずに,後半まで読み進んだら、涙が溢れてしまった -
「本当」の残酷さと救い★★★★★
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