変な家2 ~11の間取り図~ [Kindle]

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  • 飛鳥新社
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感想・レビュー・書評

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  • 雨穴氏独特な日本のコミューンホラーみたいな世界観はそのままで、間取りを使った1を出した後に模倣されたから一気に11個の間取り載せるわ!的な意地を感じる本作。

    やっぱ、読者の気持ちを誘導するのが上手いんだよね。興味惹きつけて後味悪くして次に行く。「謎解いた!」と思わせて「その謎はもう次のページで解説します」みたいな読者への挑発。
    これが嫌味じゃなく上手いんだよな。

    最後まで読んでも核心は何だったんだ…っていうこれも後味の悪さを残しつつ、伏線をパシパシ消化していく気持ち良さで帳消しを上回ってむしろ気持ち良い読後感になる。

    対話形式、その都度間取りを入れての丁寧な解説、意図してる消化不良の気持ち悪さ。雨穴氏の誰も寄せ付けたくないって言う意地を今回も堪能出来て満足です。

  • 『変な家』の続編。
    新たに11件の謎めいた間取りと出会った筆者が、それらの背後に隠された秘密に迫っていく。前作に比べ、物語はより多層的に展開され、エピソードの増加により前作の著しいリアリティの欠如は回避している。個人的には、思っていた内容と違うかも? といった違和感は今回では感じず、しっかりミステリとして面白い。
    少し違和感のある間取りに関する物語から共通点を見出すプロットは、前作よりも複雑化していて読み応えがある。ただし、11の物語が構造的に共通点を持つことは読む前から明白で、10件以上もエピソードを重ねては、さすがに予測可能な範囲で収束してしまうだろう。
    とはいえ真相を難解にすれば、証拠を提示しないスタイルの探偵役である栗原さんには荷が重いだろう。『変な◯』式においてはこれで十分面白い。

  • 雨穴さんの動画で冒頭だけ拝見して、その後に読みました。動画を見た時点では、全て解決されていないような違和感があったのですが、読み進めていくうちにどんどん明らかになっていく真実にゾクゾク。久しぶりに一気読みしました。
    変な家1より遥かに生々しい事実に物凄く目を背けたくなりつつも、ページをめくる手が止まりませんでした…。映画も楽しみです。

  • 前作「変な家」を読んで良かったので、こちらもその後すぐ読み進めた。前作とは違った展開で今回は特に自分自身で辻褄合わせ?謎解き?をするような感覚を味わえて、個人的には前作よりも気に入った。

  • 著者が間取りに関する不思議な話を収集するうちに各話がリンクしていることに気づく。間取り、伝聞、ニュースや記録から読み解く新感覚ミステリ第二弾。

    第一弾より断然良かった。前作「変な家」の手法は踏襲しつつ「変な絵」の良いところを足してよりミステリ、物語として完成させていた。厭な後味をだすエンディングも良かった。

  •  変な家シリーズの新たな新作。
    一見、11の短篇集で、1つ1つがうやむやに
    謎を残しながら終わっていて「つまんないな」と
    最初思ったけど、後半になるにつれて1つの真相が見えてくる。
    ホラーというよりはミステリー感が強く、同時に
    切なさも感じた作品。
    ただ、変な家は2よりも1の方がインパクト強くて
    そちらの方がまだ、好きだったかもしれない。

    読み終わった後は何とも言えない気持ちに何故か
    襲われている。

  • 2023/12/17→2023/12/18

    面白かったですが、後味は確かに悪いですね

    ミツコの語る自分と、シオリの語るミツコ
    解離しているミツコの人物像
    罪悪感を持って祖母(ヤエコ)を殺してしまったのか、それとも...

  • ホラーが苦手な人でも耐えられる粒度で気味の悪さが怒涛のように襲ってくる前半。

    栗原さんが安楽椅子探偵のように真相を見つけていく後半。

    前作もそうだったが、youtubeのようにサクッと読めるのに後味は悪い終焉を迎える。

    ミツコちゃんの結末は言い訳なのか本当に覚えていないのかわたしにはわからなかった。

  • まず、面白かった!
    点と点がつながり、線になっていく。
    謎解き、驚くべき真実。
    読んでてドキドキする。

    最後の真相に辿り着いた時、
    えーっとなる瞬間がたまらない。

    おすすめの一冊です。

  • なかなか理解するのに難しい内容だった。
    精神的に拠り所となれる場所があることが、大切だとは思ったけど、その拠り所を慎重に選ばないと、人生が変わってしまうこともあるなと思った

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著者プロフィール

インターネットを中心に活動するホラー作家。
ウェブライター、YouTuberとしても活動している。

「2021年 『変な家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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