め生える [Kindle]

著者 :
  • U-NEXT
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感想・レビュー・書評

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  • みんなハゲちゃう話。
    冒頭の髪が脱け落ちる描写にホラー味を感じたが、元薄毛の人がハゲ世界に於いて後ろ暗くほくそ笑む感じや、そんな世界で生えちゃってる人への逆差別と嫉妬、劣等感から解消された人々からの危惧めいた視線、生えてるだけで抹殺されてしまうのではないかという恐怖が全編に漂い、やっぱりこれはホラー小説の括りでいいのではないかと思った次第。面白かった。

  • はげ設定ってどゆこと⋯と読む前は少し舐めてましたが、意外と「複雑な心境」なお話でした。これからどうなるんでしょう⋯。

  • 「大人はみんなハゲてしまう」平等な世界で、特例的に髪が生えてきた、もしくは大人になっても髪が抜けない人々がマイノリティになった。自分だけが生えているとハゲた友人やハゲた恋人との間に亀裂が入るのでは、と怯えて暮らす日々…

    感染症によりみんなハゲることで、髪のポテンシャルの優劣を平等に均すという着眼点はとても面白かった。これからの時代、たとえばメタバースでアバターを使って生活する上で、自分の容姿は自分で選べるようになったら、私たちは人のどこに価値を感じるようになるのだろう?といった想像を膨らませられるくらい示唆に富んだ一冊だった。

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著者プロフィール

1988年愛媛県生まれ。東京都在住。立命館大学文学部卒業。2019年「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞しデビュー。2022年「おいしいごはんが食べられますように」で第167回芥川賞を受賞。著書に『犬のかたちをしているもの』『水たまりで息をする』『おいしいごはんが食べられますように』『いい子のあくび』『うるさいこの音の全部』がある。

「2024年 『め生える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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