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- Amazon.com ・洋書 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9780385486804
感想・レビュー・書評
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裕福な家庭に生まれ名門大学もそつなく卒業した青年は、大学院への進学を望む親の期待には沿わず、ヒッチハイクの旅に出る。ついには現金を燃やし食料も最低限しか持たず、アラスカの荒野に分け入っていった彼は、数ヶ月後、打ち捨てられたバスの中で餓死した姿で発見される。何が彼をそこまで駆り立てたのか。登山家の経験を活かした筆者が丁寧に追ったルポ。
二年前から読もう、読もうと寝かせて楽しみにしていただけあってメチャクチャ面白かった。アラスカの大自然と冒険に取り憑かれた男達の小エピソードにも心惹かれる。青年が読んでいた名著から抜粋した各章のエピグラムも良い。何より程度は違うにせよ、彼に共感せずにはいられなかった。人に構われたくない。一生放浪していたい。そんな思いもあり、異国の砂漠で生活していたことや、19歳の時に四国自転車遍路をしたことを思い出した。結局熱中症で33番で打ち止めしたが、有り余るエネルギーを何かにぶつけたかった。ただやってみたかった。とにかく滾る気持ちが抑えられなくなる一冊。できれば十代、二十代の内に読んでおくことを強くオススメします。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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