Neuromancer

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  • Amazon.com ・洋書 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780441569595

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  • 仮想空間に身を投じ、企業の機密情報を盗む事を生業としていたハッカーであるケイスは、仕事の失敗から脳神経を焼かれ、ダイブする能力を失ってしまった。生き甲斐を奪われたケイスはドラッグに浸り、スラムでチンピラ同様の生活を送る。そんな彼の前に、脳神経を回復する引き換えに、仕事を手伝うよう持ち掛ける謎の人物が現れる。モリイと自称する女とタッグを組み、更に強力なチームを編成するために宇宙を飛び回るケイスだが、この計画が超進化型AIによって仕組まれたものだと知りー。すっげえぇぇぇぇぇ好きぃぃぃぃぃ。サイバーパンクの元祖と呼ばれる本作、しょっぱなから物凄い速さで圧倒的な世界観が構築、展開される。目を閉じれば広がるサイバーパンクの世界、映画館で見る映像と遜色ない彩りと迫力。意味の分からないスラングも多いけど、それのおかげでどっぷり別世界に浸れるし、すっ飛ばしても実は物語は成立するし、とにかく勝手に解釈してでもいいからとっとと続きが読みたくなるストーリーの疾走感がある。そして何よりキャラクターが最高に魅力的。一歩間違えると究極的にダサくなりかねないキャラクターも絶妙に格好良い。ヒロインのモリーとか掴み所のないリヴィエラとか。登場人物の過去をヘミングウェイの氷山理論に則り8割方隠しているからかも。仲間が次々に加わる『ワンピース』や少し古いが『幽遊白書』的な演出もニクイ。仮想空間を自由に泳げる世界、そしてAIが自立して人間をコントロールする世界。現在のネット世界よりも更に先を描いたであろう作者の先見性にただただ脱帽し、酔い痴れる。別世界へ現実逃避したい人に是非勧めたい。『攻殻機動隊』や『BLACK LAGOON』が好きな人にもオススメです。

  • 最近『攻殻機動隊』を観てて、その流れで。ストーリー自体は、巨額(?)の報酬につられた落ちぶれた元敏腕ハッカーがやばい仕事を引き受けて、大きな陰謀の渦に巻き込まれていく…的なYes!アメリカ!な王道展開なのですが、電脳世界と陰鬱とした生活の匂いが立ち込める現実世界【千葉】の対比が面白い。千葉ってのがまた乙だなぁ。忍者とか侍とか時代遅れの産物がマトリックスと共存するそのわけわかんなさがまた良い。普段目にしないような単語も多く、場面も入り乱れるので時々混乱するが、SF好きな人なら文句なく楽しめるのでは。

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