八十八歳の母親を、ある日ふと殺してしまったヘレン。
死んでしまった父、殺してしまった母、別れた夫、娘たち、親友とその息子、美術家のヌードモデルという仕事。
そういった彼女の人生を、ただじっと見守っているような気持ちになる本でした。
傷ついたり、逃げ込んだり、やりすごしたりしても、ヘレンには媚びたところがなくて、同調も求めていないし、手を差し出せない雰囲気をもっていて、けれど目も離せない、魅力的な物語でした。良く考えるとものすごい暗いんだけど。
内容の重さ、暗さの割に読後感が悪くないところがアメリカっぽいなと思いました。もちろん偏見です。
あとで知ったのですが、著者は映画化された「ラブリー・ボーン」の原作者でした。
主人公の女の子可愛いな~くらいにしか興味がなかったのですが、ちょっと観てみたくなったかも。でも暗そう・・・・・・。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
米文学
- 感想投稿日 : 2010年2月9日
- 読了日 : 2010年2月9日
- 本棚登録日 : 2010年2月9日
みんなの感想をみる