何の予備知識もなく、図書館で気になって借りてみたが、予想以上に良かった!星、宇宙がモチーフの短編集だが、描かれるのは淡い恋心。登場人物は恋愛下手な女子大生、里帰りした妊婦、婚活中のやもめなど様々な世代の男女。ユーモラスだけどピリッと切なく、それぞれの不器用な生き方が何ともいじらしい。
どの話も好きだけど、一番響いたのは最終話の「七夕の旅」。認知症の祖父きっかけで恋人と別れた麻衣が、まさかその祖父の過去を辿ることになるとは。
今回初めて中澤日奈子さんの著作を読んだが、じわじわ沁みていく、程よい物語の体温が丁度よく感じられた。こういうのって熱すぎても冷えすぎてもハマらないものだけど、テンポよくその世界観を楽しめて、満足できました。是非他の作品も読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の作家
- 感想投稿日 : 2019年4月29日
- 読了日 : 2019年4月29日
- 本棚登録日 : 2019年4月17日
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