イギリスの古書ディーラーのエメットは、詩集「時ありて』を手に入れる。そこには第二次大戦中にトムという青年が恋人に宛てた手紙が挟まれていた。物語は、手紙と詩集の謎を追うエメットの視点と、恋人ベンとの出会いから彼らが時間旅行者となる出来事までを語るトムの視点が交互に語られる。歴史の流れの中を旅する運命となってしまった恋人たちが、時に出会い別れ、各地に手紙を残していく姿が切なくて心を揺さぶられる。そして作者のELの正体がエメットに明かされた時、環が閉じられるのだ。見事な結末。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2023年1月30日
- 読了日 : 2023年1月30日
- 本棚登録日 : 2022年11月24日
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