寝煙草の危険

  • 国書刊行会 (2023年5月22日発売)
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本棚登録 : 267
感想 : 16
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スパニッシュ•ホラーの書き手の短編集。思ってた以上にグロかったけど、心に残る話が多かった。
呪いとか幽霊とかの話は、アルゼンチンの社会不安や抑圧的な風潮等に根付いている。
印象的だった作品
「どこにあるの、心臓」異常な心音にエクスタシーを感じる女性がエスカレートしていく話。欲望を追求するあまりどんどん壊れていく様が魅力的で一気読みしてしまう。
「肉」熱愛するロック•スターの死体を、墓を掘り起こして食べてしまう女性ファン。ありえないと思いつつも分かりたくもある気がする。
「誕生会でも洗礼式でもなく」幻覚に犯される少女を撮影する男。ビデオには少女以外映ってないのに、彼女は男に犯され傷つけられていると言い、腕も脚も切り傷だらけ。両親も少女を撮影した男も言葉を失うだけで何もできない。これが1番怖かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー(海外)
感想投稿日 : 2024年4月30日
読了日 : 2024年4月30日
本棚登録日 : 2024年4月28日

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