第七官界彷徨 (河出文庫 お 19-1)

著者 :
  • 河出書房新社 (2009年7月3日発売)
3.76
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本棚登録 : 1910
感想 : 185

読みたかった本。90年前に書かれた作品とは思えない軽やかさ。東京に出て兄二人と従兄と共に四人で暮らす私こと小野町子。コミックオペラが歌われたり変な学術論文が出てきたり恋にまつわる論争など個性豊かな登場人物たちが愛おしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月28日
読了日 : 2024年3月28日
本棚登録日 : 2024年3月28日

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コメント 10件

akikobbさんのコメント
2024/03/29

こんばんは。
こちら高楼方子さんのエッセイで好きな本として紹介されていました。それで興味を持って私もちくま日本文学(ちくま文庫)の尾崎翠を手に取ってみましたが、のめり込めず、読了しないまま返却してしまいました。『第七官界彷徨』は比較的、わかりやすかったけれども、お金あてにされたり髪切られちゃったりを町子がどう受け取っているのかよくわからず…。素直に面白がれば良かったのかもしれません^^;

111108さんのコメント
2024/03/29

akikobbさん
高楼方子が好きな本なんですね。高楼さんの本そんなに読んでいませんが、なんとなーく通じるものがあるような気がします。
この本読み始めてすぐに私は大島弓子さんの絵が浮かんできたんです。痩せて赤いちぢれ毛の少女ってとってもガーリー。そしたら皆が漫画のように思えて楽しく読めました。三五郎のお金を無駄に使っちゃう残念キャラも許せたし、髪の毛切ったら実はすごくかわいいふわふわボブになったんじゃないかと妄想しました♡
あと、河出文庫には尾崎翠によるこの本の創作ノートみたいなのが載っててとても具体的に書いてあり、解説によると「映画の絵コンテ制作を思わせる」もので、それも興味深かったです。もしもう一回挑戦するなら河出文庫でどうぞ♪

akikobbさんのコメント
2024/03/29

111108さん
お返事ありがとうございます。大島弓子さん、なるほど!読みかけて挫折して、実はけっこう心残りだったのですが、再挑戦できる気がしてきました。ありがとうございます♪

しずくさんのコメント
2024/04/07

おはようございます、111108さんakikobbさん(#^.^#)
読み手が少ない本作を手に取られた方が居ると嬉しくなりついコメントしたくなりました。

尾崎翠さんの『第七官界彷徨」を読まれたのね!
さすが、111108さんです。
最初から私には難解すぎて無理だと思われ、のぞゑのぶひささんが描かれた漫画を探し出し去年読みました。尾崎翠さんとの共著になっていて堪能しました。A4判に大正ロマン溢れ出るタッチで神秘的に描かれていて、現在読んでも全く古臭くなく新鮮でした。原作もさることながら、小説の漫画化に取り組まれたのぞゑさんの感性と本作がなかったら、『第七官界彷徨』https://booklog.jp/users/lemontea393/archives/1/4778322940を読了できなかったと思っています。
111108さんは大島弓子さんを想像されたと聞き、それも有りだと共感。大島さんが描く『第七官界彷徨』も興味をそそられますね。
河出文庫の方も読んでみたい。

akikobbさん、挫折されたのだったら是非太田出版の 尾崎翠 のぞゑのぶひさん共著の『第七官界彷徨」を一読下さい。A4判に隅々まで描かれた世界を味わえますよ(私は図書館で借りました)

akikobbさんのコメント
2024/04/07

しずくさん、おはようございます。
漫画化作品もあるのですね、しかもA4版、すみずみまでじっくり味わえそうですね。
耳寄り情報ありがとうございます♪
こういったコラボ的な作品があることも知り改めて、(広く、かどうかはわかりませんが…)深く愛されている作品なのだなあと感じました。

111108さんのコメント
2024/04/07

しずくさん、akikobbさん、おはようございます♪

しずくさん、のぞゑのぶひささんの漫画教えていただきありがとうございます!
ちょっと検索して見てきました。大正から昭和初期の妖しい雰囲気が江戸川乱歩や谷崎潤一郎を彷彿させる絵で、湿っぽさ(いい意味です!笑)を感じました。大島弓子さんは『綿の国星』まんまなので、私の甘い甘い妄想ですが、のぞゑさんの方がもしかしたら尾崎翠の発表当時の空気感を出してるのかもしれませんね。ちょっと難解なのをいろんな角度から見ることができて楽しいです♪

しずくさんのコメント
2024/04/08

111108さん、akikobbさんへ
早速の返信をありがとうございました!
1999年に『第七官界彷徨-尾崎翠を探して』という映画が作られているのをご存じですか? (白石加代子さん主演)
去年彼女について調べた際に見つけたのですが未見です。予告編を観るだけで雰囲気が伝わりはっと息が詰まりました。https://youtu.be/927qFCrPRS8
余計なお世話様かもしれないと思いながらおせっかい再コメントを送ります( *´艸`)



akikobbさんのコメント
2024/04/08

しずくさん、111108さん、こんにちは。

予告編見てみました。この映画は、尾崎翠ご本人にもスポットが当たっていてより理解が深まりそうですね。私はもしかしたら漫画より映画の方が入りやすいかも、と思いました。

教えてくださってありがとうございます!

しずくさんのコメント
2024/04/08

予告編を観て下さったのね。確かに、映画には当時の時代背景も伺われ想像がさらに膨らみますもの。私も新たに見直してまた観たい気持ちが再燃しています。

実は『第七官界彷徨』と尾崎翠さんを知ったのは、三上幸四郎さんの『蒼天の鳥』https://booklog.jp/users/lemontea393/archives/1/B0CJM5ZW69を読んだのがきっかけでした。『蒼天の鳥』の小説に実在の 鳥取市気高町出身の女流作家・田中古代子(たなか・こよこ)さんと、娘の千鳥(7歳で夭折)が登場。尾崎翠さんは田中さんと同郷で友人の女流作家として出ていたの。彼女らは新しい女性の生き方を目指す先駆者として描かれ、私は小説その物より実在した3人の女たちに心奪われてしまいました。実際の田中古代子さんと娘の千鳥さんがその後どうなったのかを追いかけている内に、尾崎翠さんの『第七官界彷徨』に行き着いたというわけです。
何度もしつこくて申し訳ありません・・・

111108さんのコメント
2024/04/08

予告編、私も観てきました!翠の生涯と『第七官界彷徨』の作中作との構成が面白そうですね。

『蒼天の鳥』は読んだことなく田中古代子さん、千鳥さんも知りませんでしたが、「新しい女性の生き方を目指す先駆者」というのに惹かれます。
この河出文庫の解説で尾崎翠の生涯が紹介されてますが、そこでは上京後に松下文子や林芙美子といった同時代のシスターフッドの絆が翠の執筆活動にとってかなり重要であったと書いてあります。私も翠達の姿を追いたくなりました♪

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