瀟洒な洋館に住む作家の佳子のもとに、一通の手紙が届いた。
「奥様」という呼びかけの言葉で始まるその手紙には、とある椅子職人からの長い長い秘密が綴られていた。
〈いわば、その椅子が、人間一人の部屋になったわけでございます。〉
椅子の中に隠れて革一枚越しの自分に腰掛ける女体を堪能する、っていうめちゃくちゃ不気味なあらすじは知っていたんだけど、オチまでは知らなかったから、気づいたとき変な声出そうになった。
椅子の中の恋、怖すぎるって!!
これが佳子の読者による創作なんだとしたら天才だけど、どちらがほんとうなのかは分からないまま終わる。感銘というか恐怖を与えてるって。江戸川乱歩すごい。
読書状況:読み終わった
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名著
- 感想投稿日 : 2023年10月4日
- 読了日 : 2023年10月4日
- 本棚登録日 : 2023年10月4日
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