コーチングやその手法について具体的に学ぶことができる本。
コーチングについては様々な定義があるようだが、本書では、「知識や技能を教え込む(ティーチング)のではなく、一人ひとりの内側にある「可能性、能力、やる気、自発性、責任感、アイディア」などを引き出すこと」とされる。
つまり、学習者が主体でその学習をサポートするのがコーチということ。
そしてコーチングのエッセンスが、『信・認・任』だという。
①『信』…人間の可能性を信じる、信頼関係を築く
②『認』…相手の良いところを見て、心にとめる
③『任』…適材適所の配置
コーチングの手法としては、「傾聴」・「質問」・「承認」が必要。
これは文字通りの意味で、起こりそうな具体的な場面に則してそれぞれの説明がなされる。
この中でなるほどと思ったのが、「質問」。
よくある話として、管理者が部下に質問しているつもりが詰問になってしまう例がある。
これについて本書では、「人」について問うと「詰問」になってしまうが、「事」について問うと「質問」になるという。
具体的には、
(人の質問)「なんで君はこんな問題を起こしたのだ?」
(事の質問)「こういう問題が起こった原因のリストを作ってみよう」
上司としてはトラブルが発生した時などに感情的にならず、トラブルの原因を一緒に探すという視点を持つことの大切さを知った。
本書を読めば、一通りのコーチングの基礎が学べるのではないかと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
マネジメント
- 感想投稿日 : 2021年2月11日
- 読了日 : 2021年2月8日
- 本棚登録日 : 2021年2月11日
みんなの感想をみる