治りませんように――べてるの家のいま

著者 :
  • みすず書房 (2010年2月18日発売)
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本棚登録 : 295
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精神障害者施設がべてるの家でのエピソードや理念が書かれている。手厚い就労支援と当事者研究を行うこの施設では、病気を治すことでなく病気と生きることを大切にしている。だからこその苦悩、豊かさを知ることができる1冊。

自分が病気になったときと同様に、精神障害者は病気を治したいと思っていて当然だと思っていた。しかし、そうではない。病気があるから今のその人や人間関係がある。治る不安もある。治らないという諦めもある。幸せに生きるということの意味を考えさせられる。進歩的でないことがポジティブな意味合いをもつようになる。

病院の、医者が主役にならない、患者を主役に、という考えもとても良い。べてるの家と病院が同じ方向を目指しているのが誰にとってもメリットだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年7月25日
読了日 : 2020年7月25日
本棚登録日 : 2020年7月25日

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