こぎつねコンとこだぬきポン (童心社の絵本)

著者 :
  • 童心社 (1977年9月1日発売)
4.00
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本棚登録 : 702
感想 : 53

フォア文庫版があまりに良かったので絵本版のこちらも手に取りました。結果、良すぎますね。
内容は文庫版とまったく同じなのですが、あの場面やこの場面に二俣英五郎氏の可愛らしい絵が付き、イメージしていた世界が豊かに広がって行きます。ふたりが化ける練習をしているページもしっかり用意されており、どれも微妙に尻尾や耳が残ったままなのが和む。きつねとたぬき、ふたつの家族の親たちや、家の中の様子も細かに描かれているのも嬉しい。私が一番好きな「はしをかけましょう」と呼びかけ合う場面もあり、場面ごとのハイライトがしっかり絵となっているので、にこにこしてしまいます。いい絵本だなあ。きつねが出てくる絵本のなかでは5本の指に入るくらい好きな作品だ。
誰かと出会う喜び、相手を信じる心の尊さ、素直な優しさが伝播していく光景。物語を通して得られる最良の感覚がこの絵本にはあります。

”はしが できた、できたよ!”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月11日
読了日 : 2024年4月11日
本棚登録日 : 2024年4月11日

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コメント 3件

たけうちさんのコメント
2024/04/11

きつね博士の傘籤さん、こんばんは
きつねの御本の感想ラッシュで嬉しく拝見しました
生態を解説してくれる本、美しい写真集、そしてとびきり素敵なお話絵本…どれもいいですね
きつねへの愛情と思い入れ、それを通じて野性生物とのつきあい方を考えて感じられる良書揃いなのだなあとひしひしと伝わります

「はしをかけましょう」いい言葉ですよね
親御さんたちが、どちらともなく互いに声を掛け合った、そしてどちらがどちらの子の姿をしていても同じ! どっちも可愛い、いい子達…って心の隔たりも無くなって、まさに橋がかかった喜びが、あふれてますよね!
きつねの出てくる本探しっていいもんですね!

たけうちさんのコメント
2024/04/11

きつね博士の傘籤さん、こんばんは
きつねの御本の感想ラッシュで嬉しく拝見しました
生態を解説してくれる本、美しい写真集、そしてとびきり素敵なお話絵本…どれもいいですね
きつねへの愛情と思い入れ、それを通じて野性生物とのつきあい方を考えて感じられる良書揃いなのだなあとひしひしと伝わります

「はしをかけましょう」いい言葉ですよね
親御さんたちが、どちらともなく互いに声を掛け合った、そしてどちらがどちらの子の姿をしていても同じ! どっちも可愛い、いい子達…って心の隔たりも無くなって、まさに橋がかかった喜びが、あふれてますよね!
きつねの出てくる本探しっていいもんですね!

傘籤さんのコメント
2024/04/12

たけうちさん、おはようございます。またなんか可笑しなあだ名付けられてる笑
適当に何冊か仕入れてきたので、読んでは書いてを繰り返しました。お互いたくさんきつねの本を読んでますし、よく感想を書きますねえ。
物語の中に登場するきつねもすきですが、実態としてのきつねも興味深いです。暮らしや特徴を理解することで、どのようにそれらが創作物に反映されているのかが分かってきて面白いですし。今回読んだ本はそういう生き物としてのきつねを知ることができる良書ばかりでした。

あの台詞いいですよね。絵本ではお互いが手を振り合いながら声をかけていて、じんわり感動してしまいます。その後の家族同士そろってみんなで楽しそうにしている風景も良かったですし、教えてくれた方に感謝ですね。おかげでオールタイムベストきつね本が更新されました。
きつね本を探す旅は続く……。

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