著者お初。凶悪な犯罪が増加する日本で、新しい法律が制定された「復讐法」、この法律は被害者家族達を救えるのか?という近未来的なお話。五編からなる被害者家族の様々な葛藤はどれも深く考えさせられるし、「復讐法」で救えているとはとても思えない。作中、五十嵐の「報復できる権利を与えるが、やりたければ、相手と同じように自分の手でやれ、とな。実に残酷な話だ」に大共感。第2章の「ボーダー」はタイトルも秀逸だし、唯一救われた感もあったかな、と感じる。いやー、読み応えも十分だし、これがデビュー作とは、恐るべしであります。
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- 感想投稿日 : 2024年1月28日
- 読了日 : 2022年7月26日
- 本棚登録日 : 2022年7月26日
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