今でこそ大卒の力士もいますけれど、もともとは中学校を卒業したら部屋入りするので、社会を知らない大人として引退後の生活を送らねばならない力士の、引退後の生活保障のために作られた会社・ドスコイ警部保障株式会社。
社長は元力士の豪勇だけど、まあ総務とか営業とかは相撲のタニマチの元で働いていた近藤をはじめとして、彼の幼なじみたちがそれぞれの得意分野を生かしている…割にはそこら辺の描写が少ないのが残念だけど。
ゴールに向かって書かれているストーリーではなく、設定の妙を楽しむ小説なので、感想を書くのが難しいけれど、まあ、言ってみればポジティブの勧めなのかもしれない。
ポジティブだけど、謙虚。
己を知っている。
悪人らしい悪人もほとんどいないので、子どもでも安心して読むことができる。
個人的にはJBCテレビの持田ディレクターには一泡吹かせてやりたかったけどなあ。
まあ、一泡吹かせた結果がAKプロダクションへの嫌がらせになったんだけど。
“「成功した人間が『努力したから』と言い、挫折した人間が『運がなかった』と言ってたらだめなんだよ。人間いい時と悪い時があるよね。いい時は「おかげさまで運よく」と思い、悪い時に「誰のせいでもない自分の努力が足りない」と思う。これが成功する人間の発想だな」”
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年8月25日
- 読了日 : 2018年8月25日
- 本棚登録日 : 2018年8月25日
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