ライオンとであった少女

  • 主婦の友社 (2010年1月27日発売)
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感想 : 10
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アベラとローザという二人の少女が交互に語り、話が進んでいく物語。アベラはタンザニア、ローザはイギリスと住む場所も生活もまったく違う。そんな二人の人生が交錯する。


いくつかの作品を読みながら、イギリスと日本の類似点、相違点を考えるようになった。この作品で驚いたのは、養子縁組休暇なんてものが産休と同様にあることだ!
養子縁組で受け入れる側、養子縁組で受け入れてもらう側の両方が描かれているのも面白いと思った。アベラはいろんないやな目にもあうが、イギリスの大人たちの大部分は冷静にアベラのことを考えて、アベラのためになることをしようと思っていて、そこが感動する。そして、ローザの母も、誰かを助けたいという気持ちが強くてすばらしい。作者のあとがきを読めば、実際このようなことが行われているのだということがわかる。日本ではこのような不法入国の子はどうなるのだろうか?そして、タンザニアではそんなにHIVが蔓延しているということも胸をつく。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月8日
読了日 : 2020年10月8日
本棚登録日 : 2020年10月8日

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