こういう考え方もあるんだな、と参考にはなった。しかし、あまりに根拠に欠ける論調や、自分だけ良ければいいでしょ?という話が多く説得力は無かった。海外では多いが今の日本では流行らない病気だからワクチンは不要。過去パンデミックになったが、今はみんなが予防接種受けて減ったから、うちの子はワクチン打たなくてもよい。と言った話が多すぎて、なんだかなあと思う。
確かに、副反応の被害の方が、病気の重症件数より多いものもあり、なんらかの対応を考える必要はあると思ったが、それが直接予防接種はやめなさい!に繋がるのは思考停止だと感じた。自分の子供が予防接種によって障害を負ったり、死んでしまうことは絶対に避けたいが、その唯一の解決策は予防接種を控えること…という論調にうんざりしてくる。将来的に世界中に過去の物となりつつある病気が蔓延して、コロナ禍のようなことが頻繁に起きるようになったら誰が得をするのだろう。そのとき、「あーやっぱり予防接種受けなくてよかった!」と筆者たちは言えるのか?
予防接種の負の面は確かにあるだろうし、絶対に減らしていくべきもの。しかし、この本はいたずらに不安を煽って反対派を増やしたいだけにしか思えなかった。
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- 感想投稿日 : 2021年6月22日
- 読了日 : 2021年6月30日
- 本棚登録日 : 2021年6月19日
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