新年初読書。本当ならば修論を書く前に読むべき本なのだが、今更読んでみた。本書はロマン・ヤーコブソンの基本理念をほぼカバーしており、音韻や文法、詩学など現在でも盛んに議論される内容が既に論じられている。ロシア語の動詞体系を有標と無標の二項対立ですべて解釈するところは、見事としか言いようがない。またヤーコブソンの他分野に対する姿勢も伺え、文学をはじめ、人類学、通信工学、心理学、生物学など、言語学との学際的交流の必要性を述べている。彼の主張は決して時代遅れではなく、現在でも全く通用する。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
言語学
- 感想投稿日 : 2021年1月21日
- 読了日 : 2019年1月21日
- 本棚登録日 : 2021年1月21日
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