精神分析や臨床心理の立場からの現代思春期論。「社会図式の喪失」という説明構図はまあまあ納得させられる。最後に、新たな若者のよさ、を肯定的にとらえている部分については賛否半々というところだろうか。このような若者像についての大人たちの意見が一致しない、というところが現代日本の難しいところだろう。
もう一つ気になるのは、このような若者像は現代日本だけのものなのか、豊かな経済社会に共通するものなのか。この本にそこまで求めるのは筋違いかもしれないが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
教育と青少年
- 感想投稿日 : 2011年5月6日
- 読了日 : 2011年5月6日
- 本棚登録日 : 2011年4月18日
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