文章表現向上のため買った一冊。
小生が買ったモノには、”編集者が選んだ名著”という水色のカバーが付されており、たくさん売れたであろうことが推察される。
開けてみると、小論文指導者として活躍してきた著者が、書くということ伝えるということに真摯に向き合ってきた精神が語られていく。
それとともに、書くための作法が順を追って提示されていく。
考え方の技術、つまり問いの立て方から、書くためのアウトラインまで詳細に。一方で、女子高校生に指導したエピソードが冒頭から語られているように、割とエッセイ風な調子である。
女性らしく共感に訴えかけてくるようなホットな語り口でとても面白く読みやすく感じたので、エッセイプラス書き方的な感じで、書くことについての読み物としても読める一冊。
内容紹介
お願い、お詫び、議事録など、私たちは日々、文章を書いている。どんな小さなメモにも、そこには読み手がいて、目指す結果がある。ではそのような場面で、どうしたら誤解されずに自分の思いを伝え、読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
著者は長年、高校生の小論文指導に携わり、現在は糸井重里氏のサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』で「大人のための小論文教室」を連載し人気を博している。本書では「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイス。「自分の意見が見つからないときは、小さな問いを立ててみる」「テーマと論点の違いを意識する」などのユニークなノウハウを、具体的な文例を紹介しながら、解説していく。
単なる文章のテクニックをこえ、自分の頭で考え他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、コミュニケーションの本質に迫る一冊である。
プロローグ 考えないという傷―考える方法がわかれば、文章は生まれ変わる
第1章 機能する文章を目指す―いい文章を書くとは、どういうことか?
第2章 7つの要件の思考法―書くために、何をどう考えていくか?
第3章 伝わる・揺さぶる!文章の書き方―実践編
第4章 より効果を出す!テクニック―上級編
第5章 その先の結果へ
エピローグ あなたと私が出会った意味
- 感想投稿日 : 2018年3月6日
- 読了日 : 2018年3月3日
- 本棚登録日 : 2018年3月6日
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