シュレーディンガーの少女 (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2022年12月12日発売)
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感想 : 36
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 『あがり』以来久々の松崎有理氏。好きだ。

 『65才デス』題名、ヘビメタですか。
 この、遺伝子は残さずに、技だけ残すって、憧れかも。高校の家庭科の授業で、人生計画を立てなさいと言われ、この手の養子をもらう計画を書いて、こっぴどく叱られたのを思い出した。

 『太っていたらだめですか?』BMI38って大したことないじゃん。って思ったらダメなんだろうけど、170cmで110㌔なんて、結構いるんじゃないかな?リングネームが太る原因を指していて、自虐的に笑った。健康的に長生きすることってそんなに大切なのだろうか?考えさせられる。

 『異世界数学』胡蝶の夢系の話。
 「一握りの数学者を発見するためのフルイが受験数学だ」という説を聞いたことがある。その通りだと思うし、私はフルイからこぼれてしまった。が、この話は、受験数学と数学の面白さは別だと教えてくれる。中学受験の縛りのキツい数学問題が好きでもOKと。

 『秋刀魚、苦いかしょっぱいか』人と瞬時に繋がれる世の中の宿題のやり方。なるほど。環境のお題があればこその発想か。

 『ペンローズの乙女』自己犠牲ものは苦手。

 『シュレーディンガーの少女』パンデミックをこう利用するとは。さすが、松崎有理氏!どの話が現実なのか混乱させるところまで、他世界解釈?

 他にも、何冊か間にあるみたいなので、買おうと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF
感想投稿日 : 2023年1月31日
読了日 : 2023年1月31日
本棚登録日 : 2022年12月12日

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