サーカスの子

著者 :
  • 講談社 (2023年4月3日発売)
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感想 : 6
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アラフィフ前半の私は、日本のサーカスが見せ物小屋から発展した過渡期に子供時代を過ごしていた。
夏祭りに来たお化け屋敷や、何かなかで怖いことやってるらしい小屋にお小遣いもらって怖いもの見たさで入る気持ち。
その時感じた気持ちを思い出しながら読み進めた。
印象的だったのは、サーカスで働いている芸人さんたちも、次の公演地に行く時には何もなくなった空き地に寂しいような感覚を持っていたこと。
酢を飲まされるとか、売られる、とかいうサーカスの昔のイメージはもしかしたらサーカス団がわざと吹聴した噂かも?という話。おもしろかった。
そしてなかで働く人たちは、全盛期はけっこうしっかりお給料もらえてたこと。
それぞれの生い立ちや今の生活が切ない。
思い出とは、過ぎ去っていったことではなく、過ぎ去ることのできなかったもの、この言葉が一層沁みた。
自分の思い出も、大切に肥やして、これから先の人生の糧となればいいなと思えた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年8月18日
読了日 : 2023年8月18日
本棚登録日 : 2023年8月18日

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