写真も美しいし、文はどこか詩を読んでいるようです。森のイメージは”生”の感じがしますが、本書はところどころ”死”についての記述があり、それが印象深かったです。雪の川辺で梟が”ねむっている”写真があります。「いったい何があったのか」。死は人間にとって異常事態ですが、森ではごく普通(文字通り自然)な出来事として理解できます。樹木にも死があり、倒木することによって空間ができ、光が射して新たな樹木の生長を促す。こちらは死とともに生の表現がなされています。森では樹木はほかの生物にとっても、生と死と両方を司る存在なんですね。
しかしなぜ、人は森を見ると癒されんだろう?
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
写真集
- 感想投稿日 : 2022年6月15日
- 読了日 : 2019年1月1日
- 本棚登録日 : 2022年5月8日
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