将棋棋士と言えば、羽生善治先生くらいしか知らないという方も多いでしょう。
この本の著者・森内俊之先生は、羽生先生と同年代で、小学生の頃からのライバルなのです!
40代になって竜王・名人というタイトルを手にした著者の勝負哲学は、合理的かつクール。
ドラマチックな逆転の好手に対しても、「プロ棋士の対局で驚くような逆転が生まれるのは、相手が致命的なミスをしたときだけだ」とバッサリ(笑)
(タイトル戦二日目の昼食にカレーを食べる理由も解説されてます!)
その一方で、ライバルの羽生先生への思いは強い。本当に強い(笑)
数えてはいませんが、平均すれば見開きに1回くらいのペースで「羽生さん」と言ってるんじゃないだろうか?
その他、おもしろエピソードもちりばめられています。
・将棋教室に入ったばかりの頃、相手に持ち駒を見られないよう隠していた
・対局に負けた悔しさのあまり、千駄ヶ谷から横浜の自宅まで走って帰った(スーツ姿で!)
最後に、お気に入りの一文を引用します。
「私は遠くを見ることをやめて、一歩一歩足元を固めながらしっかりと歩くようにした」
大きな目標を意識しすぎると、かえって何も手につかなくなりますもんね…!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年3月2日
- 読了日 : 2017年2月28日
- 本棚登録日 : 2017年2月28日
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