衝撃のカヲル登場回とアスカ回が収録。カヲルの性格がアニメと大きく異なる事を、ぼくたちはちゃんと考えないといけない。
おそらくアニメ第弐拾四話制作の時点で、キャラクター原案に関わった貞本先生の感知しないところで、アニメ製作中の庵野監督の方針転換があったのだろう。いまあの回を見返すと、不自然なほどにカヲルは1話でフルパワーを出している。
だがカヲルの来歴を考えるに、本巻のような何もわかっていないカヲルこそが本来だろう。綾波を見るにつけ、貞本先生はカヲルがアニメ版のようにシンジの痒いところに手が届くような、そんな存在として描かれるのには違和感しかなかったのだろう。
そう言われてみれば綾波の描き方もちゃんとシンジ目線の都合の良い女性としては描かれていない。
アニメ版と大きく異なるカヲルの描き方は、きっと本作の本質的な部分を晒しているに違いないのだ。
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- 感想投稿日 : 2021年3月14日
- 読了日 : 2021年3月14日
- 本棚登録日 : 2021年3月14日
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