文藝 2021年春季号

著者 :
  • 河出書房新社 (2021年1月7日発売)
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本棚登録 : 130
感想 : 13

尾崎世界観 / ただしみ

尾崎さんの作品の中でも特に好きな作品。

なぜなら、自分の心の中にあるもやっとした物を、尾崎さんならではの皮肉っぽいキレ味の言い回しでユーモラスかつ的確に表現してくれたと感じたから。
この本は面白いか、面白くないか。であったり、この考えは正しいか、正しくないか、であったり。そのマルかバツの二択でしか物事を捉えられないのはつまらないし怖いと思うことがある。
そういったモヤモヤをこの登場人物を通して表現してくれた。痺れた。


なんの基準も根拠もない ″正しい″ に囚われすぎたあまりライブカメラに異常なまでに依存していく登場人物(ライブカメラの利用客)の心情変化の表現が好きだった。不気味さや緊迫感、滑稽さ etc...

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月9日
読了日 : 2021年4月8日
本棚登録日 : 2021年4月8日

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