大好きな養父母との間に血のつながりがないことや、生みの親に思いを馳せてしまう自分について悩みを抱える12歳の少年マイロが、クリスマスを目前に控えたある日、両親の経営するホテルを舞台に謎解きに奔走するというジュブナイル。
途中、詰め込みすぎだったりできすぎていると感じた展開もあるが、奇妙な少女メディにせっつかれたマイロがTRPGのキャラクターになりきることで「自分ではないもう一人の自分」として謎解きを進めていく展開が秀逸。愛情に満ちた両親との触れ合いや、メディとの友情、ホテルに現れた謎めいた滞在客たちの人生模様を経て少年が成長していく姿はやはり気持ちがいい。クリスマスものらしい心温まる物語だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年4月24日
- 読了日 : 2023年4月24日
- 本棚登録日 : 2023年4月21日
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