読みはじめる前、とても不安だった。
詩というものがわからない自分がここに書かれてあるものをちゃんと理解できるのか。
国語が嫌いだった自分に、ここから意味が見出せるのか。
最初の数十ページで、そんな不安に寄り添ってもらったような感覚になった。
自分の世界を広げる意味で普段手にとらないような本をたまに手にとって読んでみる。今回は大成功だった。自分の中にある詩の概念がまるっきり変わった。そもそも定義や概念自体曖昧なものだったことに気付かされた。単なる詩の解説本でも、紹介のたぐいでもない。深く思考して言葉を味わうスキルがなくても、ある程度のところまで連れていってくれる。詩はこんなにも自由で壮大だったのかと、この歳になってもまだ新しい感覚があったのかとワクワクさせられた。人の心に関わる仕事をしている自分にとって、新たな視点がもらえた。自分の好きな詩を探してみようと思う。まずは作者の方の詩から。
死ぬまでにあと何回かは確実に読むだろう本に出会えて感謝。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
芸術
- 感想投稿日 : 2023年8月31日
- 読了日 : 2023年12月4日
- 本棚登録日 : 2023年8月30日
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