可哀相な姉

著者 :
  • 2012年10月1日発売
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本棚登録 : 49
感想 : 8
5

ダイナマイトの原料(薬)を飲んで死にたいと思うこの言葉がインパクトありすぎて凄いです。
とにかく好きな表現が多かったです
「たそがれの空は、古びた絵のように重々しく、静かに、並木の上に横たわっていた」などなど!

女優と恋慕していた、自分と似ている男に姿を重ねてみるようになる。すなわち男と同じようにこの女の人に恋い焦がれてしまう
⇒ドッペルゲンガー的な恋はロマンチックでありつつどこが純情なパノラマ島綺譚のような感覚もあってそれが後の終わりで分かったのですが……
姉がよく売ってい花の値打ちを見ると、おそらく彼女は自分の性質を安売りしていたのではないかと考えるようになりました。
ダリヤ:「華麗」「気品」「移り気」50銭
シクラメン:「遠慮」「清純」「内気」50銭
菊:「高貴」「高尚」「高潔」時価

主人公が姉の癖や性質を利用し姉からの解放を喜ぶとこはなんとも言えない気持ちになりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月12日
読了日 : 2023年7月10日
本棚登録日 : 2023年6月21日

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