人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。

著者 :
  • 日本実業出版社 (2011年7月28日発売)
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本棚登録 : 4516
感想 : 755
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ブックオフで200円で買った本。

著者は「話題の本は初版本を速攻で買え」と言っているので、もうその時点でこの読み方はアウトですかね(苦笑)。

しかし光沢のあるカバー、サクサク読みやすい本文、言いたいことのエッセンスのみに絞り込まれた内容、いずれも著者が本書の中で述べている「よい本」の条件が、本書においても実践されていると思った。

「文字量が少ない本ほど内容が濃い」
余計な言い回しで回りくどく述べられた分厚い本より、エキスのみに絞りこまれ本がよいという主張だが、それが実践されている本であると思う。いわば著者が1万冊の本を読んで得られた膨大な知恵が、この80項目に無駄をそぎ落として整理されたという感じだ。

著者は、学生時代の自分への投資として1万冊の本を購入するのに、単純計算で1000万円を投下したのだそうだが、4年間の学生生活と想定して、一日7冊程度を読み切った計算となる。これはなかなか常人にではできないと思えるが、著者がいいたいのは取り組む精神のほうだと思う。

本書に、「読んだ本には読後にタイトルをつけてみよ」というのがあった。実際にやってみたが難しかった。
何しろこの本の至る所に副題がたくさんある。
メインタイトル「人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。」

サブタイトル的なものがずらり。
「20代で身につけたい本の読み方80」
「つらいときこそ本を読め!」
「未来は「予習」できる」
「「つまらない人生」を変える超実践的読書術」

言い尽くされた感はあるが、あえて「読書は人生を変える、そして読書で人生を変えていく」というタイトルを考えてみた。そういう本であったと自分はとらえた。

本の「いいところ探し」を薦めている。この応用は、人間関係にも使える。「いつも第一志望には貪欲に」ということも本の選択だけでなく人生に通じる。「食わず嫌いに向き合う」というのも本だけでなく、人間関係や仕事などに通じる。・・・というように、読書への姿勢は、人生の活動にも通じるということを言われているようで、そういう角度からも「人生の大切なこと」は本を読むことから得られると言えるかもしれない。

自分がこの本の中で一番響いたのは「当事者意識」という言葉。本の読み方においても、いろいろな人生の局面でも大事なキーワードであるなと勉強になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 千田琢哉
感想投稿日 : 2021年11月23日
読了日 : 2021年11月23日
本棚登録日 : 2020年1月9日

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