博報堂クリエイティブプロデューサーが明かす 「質問力」って、じつは仕事を有利に進める最強のスキルなんです。

  • 大和出版 (2019年11月13日発売)
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▪️第一章
・脳は何も考えなければ、潜在意識の中にある過去の記憶をつかって惰性で動き感情ばかりを垂れ流す。
・雑念に流されないようにするには、書くという動作を組み入れること。
・ノートに時系列で質問したことを書くことによって、どんなふうに脳が働いたか自分の質問レベルがわかるようになる。
・質問というのは、知りたい・理解したいという欲望からはじめて思いつくようになる。
・質問力というのは、ただ質問するだけじゃなく、その問いに対する自分なりの答えを持つということ。
・もっと知りたいと思うことで、色んなものへの好奇心が湧いてくる。
▪️第二章
・先に自分から質問をする事で相手の緊張を解き、参加意識を高める。こうして垣根を低くする。
・聞くとは、聞いている事を伝えること。
・相槌は倒置法を使って感情を強調する。
・相手に反論するときは、まず冷静にオウム返しをして4秒あける。その後にみんなの視点で意見を言う。
・相手のペースに合わせる事で、話しやすくも聴きやすくもなる。
・相手の話が纏まっておらず理解し難い場合には、
相手の感情がこもっている単語をオウム返しする。
▪️第三章
・質問の型①
「話す時の主語を『私』から『あなた』へ変える」
・「私は◯◯と感じました。あなたはどのように感じましたか?」と、自分が感じたことを自己開示してから質問するようにする。
・会話は、しゃべる側より聞く側にメリットがある。
なぜなら新しい情報が手に入るから。相手の会話量を意図的に増やすことで、相手の考える時間や期待値を増やしていく。
・質問の型②
「5W1H」を会話文に取り入れる。
・質問の型③
「タテ型ドリル」で同じテーマを深掘る。
・質問の型④
「現実」と「理想」の差を質問で浮き彫りにする。
・まず現状をどのように考えているのか(今の状況)を聞く。次に、理想の姿はどんな形か(最終ゴールはどこにあるのか)などと聞く。最後にどうやってそこギャップを埋めるか聞く。
・理想と現実の落差が大きいほど、そのギャップを埋めるための考えが深みを増す。
・相手が考えている時は、決して口を出さないこと。
沈黙も重要な会話である。
・質問の型⑤
「起承転結」に当てはめて尋ねる。
「起」で質問の前提を語る。「承」は具体的な質問内容を指す。「転」は、自分の見解や意見、疑問に思っている点を明確にする。「結」で相手にと変えて欲しいポイントを念押しする。
・良くないパターンは「聞きたいことが3つあります」という質問。長くて覚えられないし答えも緩くなる。質問はキリッと短い方がいい答えを導きやすい。
・起承転結で話すことで、だらだら質問するよりも、
物語を聞くように頭に入ってくる。
▪️第四章
・本心を明かさない人には、個人の意見として質問せず、「あなたの世代は」「働く女性としては」「時間に追われている人は」などと、その人が投影しやすい一般論で質問する。その中に、本音が必ず含まれている。
→他の誰かになったつもりで語ると、心理的な負担が軽減して本音を言いやすくなる。
・相手の現状を質問して、まずは肯定する。肯定することで、嬉しさと謙虚さから自らの課題点を言うようになる。
・ポポネポの法則
話す時、ポジティブな話を2回続けた後に、ネガティブな話を一度入れる。そして最後をポジティブでしめる。すると相手は悪い気はしないながらも、ネガティブな部分が頭に残り本音を話し始める。
・「最後にひとつだけ」と、これで終わりかと思った後に、忘れていたかのように付け足すことで余計に皆が注目する。
・何語も最後が最も印象に残る。
・「ヒーローインタビュー」相手の自己肯定感を満たす。聞き出す流れは以下の3つ
①今の心境を聞いて、心を開かせる
②過去の苦労話を聞いて、自己承認欲求を満足させる
③未来への展望を聞いて、どの方向に進もうとしているのかを語らせる
・大切なのは、「過去の苦労話」。どんな苦労を乗り越えて成功したか?を聞くと、1番苦しい時期を語り出し、そこから成功するまでの信念や執着やこだわりが見えてくる。
・ヒーローインタビューをされる人は、気持ち良くなって、自分の物語を語りたくなる。語らせることで、何を主張し、何を隠したいと考えているのかが分かる。
・人をインタビューするときは、影になれ。スポットライトを相手に当てさせろ。
・相手の殻が硬くて、本音に行きつかない時は、
牛が反芻するように、前回、前々回に相手が言った意見を軸に質問をつくる。
ー前回、◯◯さんがおっしゃったようにー
→過去に自分が発言したことと言われたら、人はそれを、肯定したくなる。
▪️第五章
・自分の意見を通しやすくするために、
「それから」「そこで」などの接続詞と質問を合わせることで、話を促したり纏めたりできる。
・「具体的に」と相手の理解度を測り、「例えば」で、相手がどれほど現実的に考えているかを知る。「この他に」で、相手の余裕度、懐の深さをも知ることができる。
・相手が理想を語る→「具体的には」と質問する→相手にわかりやすく説明してもらう→「例えば」と質問する→相手に具体的な商品や企画を説明してもらう→「この他に」と質問する→相手に他の事例や代案を説明してもらう
・「◯◯ということは、どういうことですか?」で、相手に考えをまとめさせる。プロのスピーチライターは話の途中で相手に断りを入れ、相手の話を簡単に纏めることで話が本題から逸れないようにしている。
しかし、会議や交渉の場では、こちらが纏めるよりも相手に纏めさせた方が良い。その方が気づきもあるし、脱線していたことへの反省も促せる。
・「もう一度言わせる」のではなく、「まとめてもらう」ことが大事。
・相手の言葉を使って、話をまとめたり、まとめさせたりすることで、話を前進させることができる。
・質問で話を小分けにして話し相手の反応を取り入れながら話すことで、お互いがお互いを確認し合う会話にしていく。そうすると会話の説得力が増す。
→どんな意見が来ても跳ね返せるように、自分の意見を肉厚にしておく。

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感想投稿日 : 2022年6月29日
本棚登録日 : 2022年4月24日

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