次世代コミュニケーションプランニング

著者 :
  • SBクリエイティブ (2012年3月28日発売)
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感想 : 71
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 編集者が読むと強くなれる本。新聞学科でコミュニケーション論を学んできて、出版社で雑誌編集7年、web周り3年の私が保証する。(他の業界の人たちのことはわからないので、それはその業界の人に聞いてください)

 発売前から日ごろSNS上で広告やマーケティングの世界に関しての発言を拝見していた方々による、事前配布されたゲラへの反応を見て、私には読みこなせるのか?と身構えていたけれど、文章は読みやすく内容はとても理解しやすかった。

 まず、読み始めて真っ先に印象的だったのは、先人たちによる概念を紹介する場合には、『いつ、誰が言ったのか』が書かれてた点。「マーケティングが30分でまるっとわかる」といった本だとの“マーケティングの4P”という見出しがついているところ、この本には“マッカーシーの4P”とある。大学卒業以来、アカデミックな世界からは離れているけれど、学問の世界では誰の何年論文というのは欠かせない要素で、それが文脈を紡いでいるのだから当然のこと。この本の心意気を見せられた気がした。

 ひとまず1回通読した。次はノートを傍らに手を動かしながら読もうと思っている。読みながら、ちょうどこの1年、細々と独学手探りで行ってきた、webを中心としたプロモーション施策について、当てはめてみたりした。特にc5のコンテクストプランニングについては、編集者として積み上げてきた“感覚”で設計したある施策の検証に、即使えるだろう。フレームに落とし込んで分解することで、自分の立てた狙いが論理的に説明できる。そして、足りなかった部分をしっかりあぶり出して、検証することができそうだ。

 そして読後に決意したのは、ブログの再開。短文を書き散らしているだけでは、やっぱりダメだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 繰り返し読む本
感想投稿日 : 2012年3月30日
読了日 : 2012年3月29日
本棚登録日 : 2012年3月29日

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