保護者向けに書かれた本ですが、かなり衝撃的な内容です。
大雑把にいえば、就職まで見据えて進路を決めないと、生半可な学歴では意味がありませんよ、といったところ。
東大、京大は天才を取ろうとしている。
例えば幼い頃から数学漬けで、ブルーバックスを読みまくり、数の世界に浸るような子供とか、そういった天才。
なにしろノーベル賞なんかを取る人材を育てたいのだから。
そこには入れない、単に入試突破のための勉強の努力ができる程度の平凡な生徒が、学歴だけでにしようと努力しても、非正規雇用で苦しんだり、就きたい職業が需要過多で苦労したりといったことが起こるという。
そんな現状も知らず、教員はとにかく進学実績を上げなければならない現状に置かれていて、本当に子供を思った進路指導をすることが大変になっている。
じつは、専門学校で手に職つける方が、それなりの大学に行くよりも収入は多くなるとか。
だったら生徒がやりたいことがあれば、将来を見越した進路指導をしたらいいじゃないか、って感じなんです。
でも、保護者は学校のどこを見ているかというと、進学実績を見ているわけで。
優秀な生徒を集めるためには進学実績を高めるしかない、この板挟み状態…。
個人的には学問を入試突破の道具にしたり、役に立つ立たないで判断されるのは異論を唱えたいが、現状、そうもいっていられないほど、学歴と、社会で活躍できるかどうかに齟齬が生じているようです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年3月22日
- 読了日 : 2018年3月22日
- 本棚登録日 : 2018年2月26日
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