LGBTサポートブック: 学校・病院で必ず役立つ

制作 : はたちさこ  藤井ひろみ  桂木祥子 
  • 保育社 (2016年3月1日発売)
4.14
  • (3)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 90
感想 : 13
5

ニュースで自分が思った以上に世の中にいらっしゃったり、同性婚の話題もあったりと、たくさんの人を相手にする仕事をしている人は知っておく必要があると思い、手に取りました。
読んでいくと、一部の人間だけが知っている必要があるというよりは、多くの人にLGBTの実態を知ってもらう必要があるということがわかってきます。
マイノリティの人たちは、自分たちは悪くないのに、生きづらさを感じているケースが多いと思います。
それは、マイノリティの生き方が「普通ではない」という思い込みを持った人たちが多くいるからです。
普通とはいったいなんなんだろうとい感じですが、社会に出て、男女が結婚し、子どもを作る…というレールがしっかりとひかれているように思っている人たちが口にする「いつ結婚するの?」「子どもは?」といった他愛ないおしゃべりの中で交わされる何気ない一言に込められている気もします。
日常的に、自分が思っている「常識」「当たり前」と思っていることが、実は人を生きにくくさせているのかもしれない。そう感じさせることがたくさん書かれていました。
LGBTの人たちは、とくに家族にはカミングアウトしづらく感じているようですが、もっと世の中の人たちが、一部の人たちだけではなく、自分たちの暮らしている世間でもLGBTがいるという前提に立って、常識を疑うような機会があれば、マイノリティの人たちにも生きやすい世の中になるのかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年4月23日
読了日 : 2017年4月23日
本棚登録日 : 2017年4月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする