空白をどうにか埋めることに必死な男女関係に飽き飽きとしていた。認められたい気持ちを埋め合うために、身を寄せ合うのだと感じて、恋愛は人間強度の弱いときに嗜むものだとまで考えていた。しかし、それは、エミリーを読んで変わった。心が奥底まで通じ合っても、性的趣向が違い肝心のインサートができない。それは、絶望ではなく、心と体温のみで孤独を孤独のまま受け入れる行為だとかんじて、あまりの、美しさに涙した。
服や芸術に熱狂していると、少数派になることが多く、数奇な眼差しを向けられるが、これを読むと本当の乙女心が分かるし、ファッションは、気高く孤高の心のあり方であると再認識させられる。服に着られるようではいけない。
スーパーラバーから、アンダーカバーに移行したあの先輩の揺らぎを、服で表現するのは秀逸すぎた
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年2月1日
- 読了日 : 2020年2月1日
- 本棚登録日 : 2019年1月10日
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