ミシン

著者 :
  • 小学館 (2000年10月25日発売)
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本棚登録 : 2564
感想 : 368

哲学を持って服を纏うことが好きなので、野ばらちゃんは、どれを読んでも心が揺さぶられるということが確定しました。
服は、ただの布ではなくて、布に人間が希望や絶望を込めた時点で身体に纏わり付く魔法や呪いになる。
そのことがきめ細かく描かれていて、野ばらちゃんの作品は、やっぱり好きだ。
そして、いつも、愛の本質を知らされる。例えば、こんな言葉「よく、お互いがだらしなく、そのだらしなさを赦しあっているカップルがありますが、それは単にお互いがだらしなく、そのだらしなさを赦しあっているだけに過ぎないのだと思います。」見事に私の普段感じているフラストレーションを言い当てていて、すっきりした。
未だに、夢物語にうつつを抜かすような夢見る夢子ちゃんなので、汚れのない少年しか愛でられないし、品のある大人の美しさも知れる人間になりたいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年11月22日
読了日 : 2019年11月22日
本棚登録日 : 2019年11月22日

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