一人の音楽家が掛け替えのない愛用の楽器を壊され死を決意する。
その後、8日間の物語。著者は女性BD作家の中でも特に有名なイラン出身のマルジャン・サトラピ。ヴァロットンの木版画を目標にしているという彼女のモノクロの絵は死に向かっていく物語の雰囲気によく合っている。
味覚がなくなり身体が重くなる鬱で自殺する前の状態をよく表している。
自殺が物語のメインだが読んで鬱になるような作品ではない。
ちょいネタバレ↓
読み終えると主人公が死を選んだのは楽器だけの所為ではないように思える楽器を壊したのは妻だけが悪いわけではない。
世の中には好きなものを断って長生きしようとする人もいるが死を早めてでも好きな事をして
できないならいっそ死を選ぶ人生観を持った人もいる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年7月20日
- 読了日 : 2020年7月20日
- 本棚登録日 : 2020年7月20日
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