殿、利息でござる! [DVD]

監督 : 中村義洋 
出演 : 阿部サダヲ  瑛太  妻夫木聡  竹内結子  寺脇康文  きたろう  千葉雄大  橋本一郎 
  • 松竹
3.57
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2016年5月14日に公開された日本映画、原作は磯田道史の評伝「穀田屋十三郎」(『無私の日本人』所収)で、18世紀に仙台藩の吉岡宿で宿場町の窮状を救った町人達の記録『国恩記』(栄洲瑞芝著)を元にしている。松竹・東日本放送共同製作。主演は阿部サダヲ。キャッチコピーは『ゼニと頭は、使いよう。』である。

脚色はあるようだが、史実に近い内容だという点に驚いた。家を潰してまで村を守ろうとした浅野屋酒店の感動のお話。羽生結弦も特別出演。

1766年(明和3年)の仙台藩領内の宿場町・吉岡宿。仙台藩の宿場町には宿場町間の物資の輸送を行う「伝馬役」が課せられており、通常は藩より宿場町に助成金が支給されているのだが、吉岡宿は藩の直轄領ではないため助成金が支給されていなかった。このため、伝馬役にかかる費用は全て吉岡宿の住人が負担して町は困窮し、破産者夜逃げ者が相次ぐ有様であった。このような町の有様を案じていた造り酒屋の当主・穀田屋十三郎は、町の窮状を訴えるため、代官に訴状を渡そうとするが、京から帰ってきたばかりの茶師・菅原屋篤平治に命が危険であると止められる。ある日の晩、未亡人ときが営む煮売り屋「しま屋」で篤平治と偶然一緒になった十三郎は、吉岡宿を救う手立てが何かないか相談する。篤平治が出した策は、吉岡宿の有志で銭を出し合い藩に貸して利息を取り、それを伝馬役に使うという奇策であった。百姓がお上にお金を貸すなど、案を出した当の篤平治ですら夢物語と言うほど現実味がない策のように思われたが、十三郎は策の実現のため、同志集めと銭集めに動き出す。
十三郎と篤平治は吉岡宿の実力者である遠藤幾右衛門と千坂仲内を説得して同志に引き入れ、秘密裏に銭集めを進めていくが、十三郎たちの行動は次第に吉岡宿の人々の関心を集めるようになり、周囲に諭されて銭を出す者や名誉欲に駆られて銭を出す者も現れ出した。また、私財を売り払ってまで銭集めに奔走する十三郎に対し、息子の音右衛門が反発するなど問題が山積していた。そんな中、十三郎の弟で実家の造り酒屋浅野屋を継いでいた甚内が協力を申し出て、目標額の千両に相当する5千貫文を集めた。出資する商人が尊敬を集める一方で出資しない商人が蔑まれるなど宿場内に出始めた不和を心配した千坂は銭を出した商人たちに徹底的に慎みを求め、子々孫々にいたるまで出資を自慢せず、上座に座る事もなく慎ましい生活を送る事などを誓わせる。
しかし、十三郎たちの申し出は、代官橋本権右衛門、郡奉行・今泉七三郎を経て仙台藩庁に提出されるが、出入司の萱場杢に却下されてしまう。人々は策を諦めかけるが、守銭奴と悪評が立っていた先代・浅野屋甚内が、伝馬役の免除のために銭を貯めていたことが分かり、吉岡宿のために動いてくれていた先代甚内に感銘を受けた吉岡宿の人々や代官・橋本の活動により、萱場は申し出を受け入れる。しかし、「藩は銭(貫文)は取り扱わないので、金(両)で納めるように」と言われる。藩は財政難で銭を乱発していたため交換比率が下がっており、さらに銭が必要となった。吉岡宿の人々が各々銭を工面するが銭が足りず、最終的に甚内が酒屋である浅野屋を潰すほど出資したり、音右衛門が仙台に奉公に出て10年分の給料を前借りするなどして千両を揃えた。十三郎たちは萱場から報奨金を受け、浅野屋のために銭を渡そうとするが甚内はその銭さえも宿場の人々に分け与えようとして固辞。そこへ藩主・伊達重村が現れ、3つの酒名を与えて浅野屋を潰さぬよう命じた。 (Wikipediaから)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2020年5月6日
読了日 : 2020年5月6日
本棚登録日 : 2020年5月6日

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