「プーさんの鼻」「サラダ記念日」などからの再掲哥が、一頁一首の形式で並ぶ。
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何度読んでも並びが変われば新鮮で、そしてやっぱり私は俵万智が好きだと、改めて実感する歌集。
自分で味わうのにも、出産のお祝いにもオススメの歌集です。
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俵万智の歌の良さはリズム感、からっとした明るさ、読めば思い浮かぶ情景。
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◯おむつ替えおっぱいをやり寝かけ抱く母が私にしてくれたこと
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◯夜泣きするおまえを抱けば私しかいないんだよと月に言われる
【母から受けた愛情の繰り返し】という言葉は、
自分に言い聞かせるための言葉だった事もあるし、時に自分にもこう愛された日々があったのだとじんわり響いた時もあった。
この歌は、読むたび子育てに必死だった当時の自分を、ありありと思い出せる。
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また、家族全員が寝静まった夜、おっぱいあげても抱っこしても泣く我が子に、途方に暮れながらひたすら家の廊下を往復した日々。
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あの愛しくも苦しかった二度と戻らない時間へ、私を同時につれていってくれる。きっと子を持つ親の共感を心から得れる歌集です。
色んな感情を三十一文字で表す和哥ってすごい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年2月23日
- 読了日 : 2019年1月23日
- 本棚登録日 : 2024年2月23日
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