早くに両親を亡くした姉弟はお互いを思い合うあまりに不器用な言葉をかけたり行動してしまったり。決して口には出さず、お互いに気付かれないようにと気遣っている事も、実はわかり合っていたりする。
姉は弟の幸せを願い、弟もまた姉の幸せを願う。二人とも優しいけれど、二人とも引っ込み思案だから中々、上手く行かない。互いを思いやる気持ちは大切だけれど、遠慮したり傷付く事を怖れていてはいつまで経っても一歩が踏み出せないし踏み込めない。ありがとうの気持ちを忘れず、互いに自分の幸せを求める事が、結果として姉弟ともに望む幸せに繋がる道だと思うけれど。
自分自身は兄弟は他人の始まりだと思っているが、大人になっても仲の良い姉弟も良いなと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
西田征史
- 感想投稿日 : 2022年12月26日
- 読了日 : 2022年12月21日
- 本棚登録日 : 2022年12月21日
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