本の描写、土地の描写、文化の描写が好き。
しっかり作りこまれている感じがして、期待が持てる。
カリュドウの養い親喪失の哀しみだけで最後まで持っていくのかと思ったら、背後にはもっと大きな物語が隠れていた。
うわーここで転生が来るのか、とワクワクしっぱなし。
しかも転生物のオイシイところ(前世を思い出す瞬間、前世からの敵と仲間、長寿な前世の仲間と再び出会う等)が全部入ってる。
特にケルシュやガエルクがカリュドウに会ったときのこととか考えると、もう、一人じたばたしてしまう。
あとラストね!!
最後は一転、穏やかで優しい感じのラストにぐっとくる。
結局巡り会う運命で、愛さずにはいられないのか。
女性性が重要な装置として出てくるけれど、あくまで装置であってあまり気にならない。
カリュドウが男である意味、写本師であって魔道師でない意味。
本当によくできている。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本
- 感想投稿日 : 2018年4月24日
- 読了日 : 2018年3月31日
- 本棚登録日 : 2018年3月31日
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