ニッポン巡礼 (集英社新書)

  • 集英社 (2020年12月17日発売)
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本棚登録 : 95
感想 : 7
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著者は日本人以上に日本を愛している方です。
そして誰よりも日本を憂いています。特に観光
に関わる点においてです。

オーバーツーリズム、大規模開発、景観問題
など、日本人が見過ごしている問題に対して
強い危機感を抱えています。

一方でまだその危機が幸いにも及んでいない
場所には、敬愛の念を隠しません。

この本では、そういったまだ観光地化されて
いない場所を訪れたルポです。

しかしそうなると、これから人が押し寄せて
しまうのでは?と誰もが思うでしょう。

著者もその矛盾を抱えながら旅を続けていま
す。

そして1971年「かくれ里」を著した白洲正子
さんの言葉を引用しています。

「人が知らないところは、人に知らせたいし
知らせるとたちまち汚されてしまうのは、ま
まならぬ世の中だと思う」

本当は行って欲しくない場所を巡る一冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 紀行本
感想投稿日 : 2021年12月22日
読了日 : 2021年1月22日
本棚登録日 : 2021年1月22日

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